代表コラム
【探究堂日記 #27】かわいい「どんぐり博士」たちが研究を始動 中の虫って育つと何になるの?
「ねえ、今度はどんなプロジェクトをすんの?」
説明を待てずに質問してくるぷれりか(幼児)クラスの生徒たち。
今日から始まる新しいプロジェクトの内容が気になって仕方がないようです。
「じゃあ、ヒントあげよか?」
私は子どもたちに目を瞑るよう指示し、机の上に差し出した小さな手に「あるもの」をそっと置きました。
「それが何か当ててみ。生き物じゃないから安心しいや」
想定外の展開に驚きを見せながらも、彼らは手の中の感触を何度も確かめて予想を立てます。
「んーー、スーパーボールかなあ?」
「これ、どんぐりじゃない?」
その様子を保護者の方が微笑ましそうに眺めています。
私の合図とともに目を開けると、そこにはころころしたクヌギのどんぐりがありました。
若干緊張気味だった子どもたちの表情が一気に緩みます。
そう、ぷれりかクラスが新たに取り組むのは「どんぐりプロジェクト」。
みんなでどんぐり博士になることを目指します。
「『どんぐり』という言葉を聞いて思いついたことを教えてくれへん?」
いつもの通り探究堂のプロジェクト学習はテーマに関する既有知識を確認するところからスタートです。
「マテバシイは細長い!」
「クヌギは太くて、まん丸い!」
子どもたちは挙手して、元気よく答えてくれました。
普段から馴染みのあるどんぐりの名前が真っ先に登場します。
「クヌギの帽子がトゲトゲなのは珍しいよねえ」
「あれって、動物が食べにくいようにしてるんじゃない?」
「じゃあ、他のどんぐりの帽子にはなぜトゲトゲがないんだろう?」
「(他のどんぐりは)殻が硬くて大丈夫なんかも」
「帽子が一回取れると元に戻らないのも不思議やなあ」
「木についている時だけ必要で、役目が終わったから取れるんかな?」
保護者と子どもたちが一緒になって意見を出し合いましたが、どんぐりの帽子(殻斗)ひとつとっても謎だらけです。
他にも以下のような疑問が浮かび上がってきました。
・どんぐりの中に虫がよくいるが、成長すると何になるのか?
・なぜ秋にしかどんぐりを見かけないのか?
・たくさん落ちているどんぐりは全部木になるのか?
本プロジェクトでこれらの謎を解明していくのがとても楽しみです。
既有知識の確認を終える頃には、子どもたちが早くどんぐりを拾いに行きたくてうずうずしている様子が伝わってきました。
あいにくこの日の天気予報は小雨。
空がどんより曇って今にも雨が降り出しそうです。
両手が空いている方が何かと便利なので、子どもたちはレインコートを着ていざ出発です!
実は探究堂の教室から目的地の京都御苑までは歩いて5分ほどの距離しかありません。
ただ、京都御苑の周りは石垣と樹木で囲まれているため、最寄りの入り口(石薬師御門)までさらに数分かかってしまうという訳です。
私たちは石垣沿いをのんびり歩きながら、たくさんのどんぐりを発見しました。
「文さん、こんな緑色のどんぐり見つけた!」
「あっ、帽子つきのやつも落ちてる!」
「なんか、このどんぐり、途中で色が変わってるで!」
少し見上げると、アラカシの木の枝が道路側に大きくせり出しています。
じめじめした天気を好むからなのか、石垣のあちこちにカタツムリも発生していました。
ぷれりかキッズはカタツムリにすっかり夢中の様子で、なかなか入り口までたどり着きません。
そうこうして、ようやく京都御苑の中に入り、みんなで地図を見ながら採集場所を再確認しました。
今回は石薬師御門からほど近くの「母と子の森」と呼ばれるエリアを探索することに。
鬱蒼とした森の中には先ほどのアラカシとは異なるどんぐりが落ちていました。
クヌギ、アベマキ、コナラ……。
それぞれ手に持った袋にお気に入りのどんぐりを一つまた一つと拾っていきました。
どんぐり拾い隊のメンバーは満足げな表情を浮かべます。
とは言え、広大な敷地を誇る京都御苑には数多くの樹木が植えられています。
たくさんの種類のどんぐりを集めるために、これから何度もこの場所に来ることになるでしょう。
どんぐりプロジェクトはまだ始まったばかりです。
* * *
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