代表コラム
【探究堂日記 #2】鴨川デルタにある面白いものをとことん探そう! 探究堂のプロジェクト学習
前回の記事では探究堂で子どもたちが学ぶ様子について具体例を交えてご紹介いたしました。
このような授業の形式を一般的には「プロジェクト学習(Project Based Learning : PBL)」と呼びます。
プロジェクト学習と一口に言ってもいろいろなやり方がありますが、探究堂では以下の点を大切にしています。
1. 正解のない問いに取り組む
子どもたちにとって意義深くやりがいがあるミッションに取り組む中で、自分たちなりの新しい解をつくりだすことに挑戦する。
2. 現地に出向き、現物に触れ、現人に尋ねる
本物との出会いが子どもたちのイメージを広げ、もっと学びたいという気持ちに火をつけると考えているため、積極的にフィールドワークに出かける。
3. 仲間と試行錯誤する
それぞれの意見やアイデアを持ち寄り、議論や試行を重ねることで、自分一人では思いつかないような発想が生み出される瞬間を体感する。
教科ではなく、テーマで学ぶところが大きな特徴と言えるでしょう。
探究堂の学びをより深く理解していただくために、他のプロジェクト事例もご紹介したいと思います。
高野川と賀茂川の合流地点であり、京都市民の憩いの場である通称「鴨川デルタ」。
教室から歩いて2~3分のところにあるこの鴨川デルタを舞台にした探検プロジェクトでは、文字通りフィールドワーク三昧の日々を過ごします。
私たちに課せられたミッション、それは「鴨川デルタにある面白いものをとことん探そう!」です。
読者の方々の中には、「面白いもの」という言葉だけ聞くと、少し身構えてしまう人がいるかもしれませんね。
ふと目に留まったこと、何となく気になったもの、それらはすべて自分にとって大切な発見であるという価値観を子どもたちに伝えるところからプロジェクトはスタートします。
「見て、見て!」
「あれ、何やろ?」
鴨川デルタをのんびり探索していると、誰からともなく、自分が見つけたことやものを口にし始めます。
子どもたちの観察眼の鋭さと視点のユニークさには驚かされることもしばしばです。
普段何気なく歩いていると見過ごしてしまうような小さな発見を積み重ねていきます。
フィールドワークを終えると、教室に戻って、自分たちの発見を共有する時間です。
「トンビとハトが混ざって飛んでたのが不思議やわ。ハトはタカとトンビが嫌いなはずなのになあ。」
「秘密の洞窟があったで!ジメジメして、こうもりや魔女が住んでそう…」
「たんぽぽの中でアリが蜜を吸ってた。」
「飛び石と飛び石の間で水の勢いが強いところを見つけたよ。『地獄ゾーン』と呼ぼう!」
「茂みに自転車が捨てられているのは何でだろう?」
「水がたくさん出てくる場所があるねんけど、あれって湧き水かな?」
どこで、どんなものを見つけたのか、地図にマッピングしながら、子どもたちの発言を模造紙に書き留めるのが私の役目です。
何度も探検に出かけることで、教室の壁にはたくさんの発見で埋め尽くされた模造紙が一枚、また一枚と増えていきます。
プロジェクトが後半を迎えると、これまで発見したものの中から各自調べたいことを一つに絞ります。
鴨川デルタ上空を飛び交うトンビ。
川原に落ちているガラスの破片(シーグラス)。
なぜか水が出ない手押しポンプ。
……。
対象を注意深く観察することで次々に生まれてくる新たな発見や疑問。
子どもたちは時間の許す限り、楽しみながら追実験や再調査に取り組んでいます。
プロジェクト発表会では、それぞれの探究の成果を発表してもらいますが、いずれも自分の目で確かめに行きたくなるものばかりですよ。
何も特別な場所に行かなくても、実は身近なところに発見の種がたくさん転がっていることを子どもたちに実感してもらいたい。
そんな思いを持って、探究堂ではこのプロジェクトを実施しています。
* * *
体験授業と保護者説明会にご参加ください!
「探究する学びってどんなものだろう?」
「子どもたちが学ぶ様子はどんな感じなの?」
「探究する学びを通じて、子どもたちにどんな力が育まれるんだろう?」
ブログの読者の中にはこのような感想を抱かれる人がいらっしゃるかもしれません。
探究堂では、我々の取り組みをもっと知って頂くために体験授業と保護者説明会を開催しています。
この機会にぜひご自身の目でお確かめください。
参加特典もございますので、お楽しみに!
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