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【おすすめ本の紹介】ちっちゃな科学(かこさとし・福岡伸一)

子どもが理科離れしている最大の理由は「大人が理科離れしている」からだ。

 

この本のストレートな主張に思わずドキリとされる方も多いのではないでしょうか。

 

今回ご紹介する『ちっちゃな科学』は、90歳を過ぎた今なお現役でご活躍されている絵本作家のかこさとしさんと、ベストセラー『生物と無生物のあいだ』『動的平衡』でおなじみの生物学者福岡伸一さんとの対談が中心になっています。

私は本作を探究学習の師匠に教えてもらったのですが、このお二人の対談なら面白くない訳がないと思い、すぐにamazonで注文しました。

 

 

この本のなかで最も印象に残ったのは、対談の中に登場した「小自然」という言葉です。
ほんのちょっとの好奇心があれば、都会の中にも「小自然」が見つかるはずというメッセージは大変力強く、自然や科学への興味関心はいつでもどこでも深めることができることに改めて気付かされました。

 

福岡:「現代の子どもたちは都市生活で自然を失ってしまった」というふうに言われることがしばしばありますね。〔中略〕かこさんも「センス・オブ・ワンダー」、つまり自然と触れて子どもも心に養われた感覚とか直感の大切さなどを感じていらっしゃると思うのですが、いかがでしょうか。

かこ:僕はまわりの自然、小自然でいいと思うのです。ジャングルみたいな大自然ではなくていい。小自然というのは、たとえば街路樹の下の雑草でも、立派な観察ができますよ。「都会で自然にふれあえない」なんていうのは、観察力がなえた大人のいいわけであって、子どもたちはどこそこの並木の下にはカタバミがあって、こちらにはタンポポがあって、タンポポは西洋タンポポで……というふうに観察を深めることができるのです。だから、小自然でいいのです。小自然のところで外遊びをすればいいのです。

 

実は、私も探究堂の活動を通じて、この「小自然」という言葉を日増しに実感するようになってきました。

 

探究堂は京都の出町エリアを拠点にしているということもあり、子どもたちと鴨川へフィールドワーク(または遊び)にしばしば出かけます。

正直これまで私は鴨川に対して「人間の手によって整備された都市河川」というイメージを抱いていたのですが、よく観察してみると、鳥や植物や昆虫の種類の多さに驚かされました。

身近なところに生態系豊かな環境が存在することに改めて気づいた訳です。
まさに鴨川は、探究堂キッズにとって、教室から歩いて3分ほどのところにある「小自然」と言えるでしょう。

 

 

福岡さんは「小自然」を見つけようとする行為を「スモール・サイエンス」と名付けていらっしゃますが、以下の主張については全く同意です。

 

福岡:「スモールサイエンス」とは、まだそれほど成果が上がっておらず、大きな発見も出ていないけれど、独自の方法やオリジナルな問題設定を含む、小規模な個人研究のことを意味しますが、小さな子どもたちがてんでばらばらに繰り広げる「個人研究」だって、「ちっちゃな科学」(スモール・サイエンス)として大事に育むべき芽だと思うのです。

 

自分たちの小さな発見が次々に連鎖し、やがて新たな発見につながっていく。
それが私が子どもたちと一緒に味わいたい探究の醍醐味であり、ここで言う「スモール・サイエンス」と通ずるところがあると感じました。

 

真の「賢さ」とは何かをテーマに繰り広げられるお二人の読書&教育論は大変示唆に富んだ内容。
子どもの好奇心を伸ばすヒントも盛りだくさんで、小学生のお子さんをお持ちの方にはぜひともおすすめしたい一冊です。

 

 

 

 

===体験授業と保護者説明会にご参加ください!

 

「探究型の学びってどんなものだろう?」
「子どもたちが学ぶ様子はどんな感じなの?」
「探究型の学びを通じて、子どもたちにどんな力が育まれるんだろう?」

 

このブログの読者の中で、上記のような感想を抱かれる人がいらっしゃるかもしれません。

 

探究堂では、我々の取り組みをもっと知って頂くために体験授業と保護者説明会を開催しています。
この機会にぜひご自身の目でお確かめください。
参加特典もございますので、お楽しみに!

 

ご興味ある方はこのページの下にあるバナーをクリックし、体験授業と保護者説明会の開催日程をご確認ください。

 

 

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