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代表コラム

【探究堂日記 #11】釘打ちって何? 桑の実ってどんな味? 祖父母の子ども時代に興味津々

机の上にバサッと広げられた手紙の数々。
両親や祖父母から子どもたちへの手紙には、自分が小学生時代にどんな遊びをしていたかがつづられていました。

 

中学年クラス(小学3・4年生)のメンバーは蛍光マーカー片手にそれら一枚一枚を食い入るように読み進めます。

 

メンコ、チャンバラ、缶けり、あやとり、おはじき、お手玉……。
おじいさんやおばあさんが幼い頃に夢中になって楽しんだ伝統的な遊びのことを、彼ら「昔遊び」として認識していました。
実際にやったことはなくても、どこかで見たり聞いたりして知っているものが多いようです。

 

ただ、手紙に登場する遊びの中には、名前だけ聞いても彼らには全く見当がつかないものもありました。

 

「文さん、『釘打ち』って知ってる?」
「あっ、僕のおじいちゃんも釘を使った遊びを書いてた!」

 

どちらのおじいさまもその具体的な遊び方をわざわざイラスト付きで丁寧に解説してくださっていました。

 

勝負のポイントについても触れられており、今でもルールを鮮明に覚えていらっしゃる様子がうかがえます。

 

祖父母からの手紙には自然遊びのエピソードもたくさん紹介されていました。
夏の定番はやはり川遊びや海遊びのようです。
泳いだり、魚を捕まえたり、捕まえた魚を焼いて食べたり。

 

水着がないので、男の子も女の子もパンツ一枚で泳いでいたという話が飛び出すと、「ほんまに!?」と思わず驚きの声が上がりました。

 

春や秋は自然の恵みを探しに山へ入ることがあったようです。
春はわらびやぜんまいやふき、秋は栗やきのこなどがお目当てのようです。

 

「グミ? 桑の実? あけび? 全然聞いたことないなあ。どんな味なんやろ……」

 

食材だけでなくおやつも自然調達していたという話は現代っ子である彼らの興味関心を強くひきつけます。

 

このクラス唯一の女の子のおばあさまは「こんな遊びをしたということもないけれど、ただ自然の中で生きていたんだなと思います」という一文で手紙を締めくくっていらっしゃいました。
その言葉には私もいろいろ感じ入るところがありました。

 

それぞれの手紙の内容を全員で共有するなかで、我々は彼らの祖父母世代に共通する大きな特徴に気づきました。

 

一つ目は子どもの数の多さです。

 

団塊の世代(第一次ベビーブーム)の方が大半で、そのため遊び仲間には事欠かなかったようです。
ある子のおばあさまの小学校では1クラス60人近くいて、1学年9クラスあったという事実に子どもたちは驚きを隠しきれませんでした。

 

二つ目は戦後日本の家庭の経済状況です。

 

どなたも共通しておっしゃられていたのは、戦後すぐの日本はみんなが貧乏だったということでした。
よほど裕福な家庭でない限り、おもちゃや遊び道具を持っていなかったとのこと。
そのため、身近にあるもので工夫して遊ぶしかない点を強調されていたのがとても印象に残りました。

 

おじいさまやおばあさまが時代の語り部になってくださることで、探究堂キッズは今回のプロジェクトのテーマである「遊びの歴史や時代が与える影響」について考えをどんどん深めていきます。

 

当時の深刻な経済や社会情勢が伝わってくる祖父母の手紙に比べると、ご両親の手紙にはどこかしら明るくのんびりとした雰囲気が漂っていました。

 

家の前の川でザリガニやおたまじゃくしを捕まえたり、遊具の豊富な公園でターザンロープに興じたり、漫画の描き合いっこをしたり。

 

「『ケイドロ』は学校でよくしてるで! お父さんは足が速かったから、泥棒の時に全然捕まらへんかってんて」

 

自分のお父さんの武勇伝を語る姿はどことなく誇らしげです。

 

テレビの影響でスケートボードやヨーヨーを始めたというエピソードは世代の近い私にもドンピシャで当てはまり、共感しきりでした。

 

幼い頃に木造の大きな平屋に住んでいて、はしごで瓦屋根に登って柿を取ったり、そこで昼寝したりなんていう今では貴重な経験をされている方もいらっしゃいました。

 

「俺もやってみたいなあ」と息子さんも羨ましそうです。

 

ひとつ不思議に思ったことはどなたもコンピューターゲームについて触れていらっしゃらないことでした。
私が小学生の頃は、家庭用コンピューターゲーム機が一般家庭に普及し始め、外遊びと同じくらい友人たちとゲームに夢中になっていた記憶があります。

 

「なんでやろ? ゲーム機を買ってもらわれへんかったんかなあ。ちょっとお父さんに聞いてみよ」

 

気になったことはインタビューで確認し、情報を収集します。

 

子どもの遊びと世の中の動きのつながりを探究する営みはまだまだ続きます。

 

* * *

 

体験授業と保護者説明会にご参加ください!

 

「探究する学びってどんなものだろう?」
「子どもたちが学ぶ様子はどんな感じなの?」
「探究する学びを通じて、子どもたちにどんな力が育まれるんだろう?」

 

ブログの読者の中にはこのような感想を抱かれる人がいらっしゃるかもしれません。

 

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