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【探究堂日記 #4】探究堂の子どもたちが駄菓子屋を開店! もじもじしていた男の子に起きた劇的な変化

ゴールデンウィーク初日だった土曜日の午後。
探究堂は駄菓子屋に変身しました。
子どもたちは商品を陳列したり、値札を貼ったり、看板を設置したりと開店作業で大忙し。
普段は教室として利用しているイベントスペースが、みるみるうちにお店に姿を変えていきます。

 

今日は4月から中学年クラス(小学3・4年生)が準備を進めてきた「商いプロジェクト」の本番の日。
お店で取り扱う商品は、彼らが実際に卸問屋で仕入れてきたものばかりです。

 

「なぁ、もう買えるん?」

 

店先には、一足先に授業を終えた低学年クラスの生徒が集まってきました。
駄菓子屋がオープンするのを今か今かと心待ちにしている様子が伝わってきます。

 

「文さん、時間になったんで、開店するで!」

 

男の子の掛け声が合図となり、探究堂の駄菓子屋がスタートしました。

 

「どれにしよかな~」
「やっぱりチョコは外されへんわ」
「これとこれで50円か。もうひとつ買えそう」

 

限られた予算の中で、いかに自分が納得いく買い物ができるか。
豊富な品揃えを目の前に、小さなお客さんたちが楽しみながら悩んでいる光景は微笑ましいものです。

 

「○○くん、買いに来たよ」

 

やがて親御さんや学校の友だちも駆けつけ、お店に少しずつ賑わいが出てきました。
レジでの計算、商品の受け渡しでバタバタしながらも、店員たちの顔には充実した表情が伺えます。

 

ただ残念ながら、この状態は長くは続きませんでした。
店をオープンして40分くらい過ぎた頃には、ぱったりと客足が途絶えてしまったのです。

 

「全然お客さん来うへんな………」

 

ある意味、自分たちの知り合いはご祝儀客に過ぎず、一般の方にもっとたくさんご来店いただかないと売上が頭打ちです。
ただ待っていてもお客さんは来てくれません。
お店は1チーム3人。レジ係に1人残して、他の2人は商店街を通り行く人たちに宣伝活動を行うことにしました。

 

しかし、ここでまた新たな問題が発生します。
本来リーダーとしてクラスを引っ張っていく立場である一番年長の男の子が呼び込みをしないのです。

 

「ねえ、もっと声出そうよ」
「けど、あの人たちは来てくれなさそうやし………」

 

一緒に宣伝係を担う女の子に促されても、もじもじしてばかり。
どちらかと言えば内弁慶で恥ずかしがり屋な彼にとって、なかなかハードルが高い仕事のようです。
やらないための言い訳が重なり、時間がただ漫然と過ぎていきます。

 

「今、君は自分のやるべき仕事をやってるか?何も行動を起こさへんかったら、このまま閉店を迎えてしまうで」

 

さすがに見かねて、私は激を飛ばしました。
彼は自分が責任ある行動を取っていないことと、それがプロジェクトにどのような影響を与えているかにはっと気付いたようです。
ようやく腹をくくり、勇気を振り絞って、大きな声で宣伝をし始めました。

 

「こちらで駄菓子屋やってます!ぜひ来てください!」

 

呼び込みをしたからといって、全員が駄菓子屋に寄ってくださることはあり得ません。
自分には関係ないと無視して素通りする人が大半です。

 

ただ、子どもたちが一生懸命に宣伝する様子に興味を示す視線が次第に増えてくるのも実感しました。
そして、呼び込みを繰り返すうちに、ついに「どこでお店をやってるの?」と尋ねてくださる方が現れたのです。

 

「お店はこちらです!」

 

お客様を店先までご案内し、持ち場に戻ってきた男の子の表情はとても誇らしげでした。

 

「おっしゃーーー!!」

 

思わずガッツポーズも飛び出し、当初の緊張が嘘だったみたいに大きな声で宣伝を再開し始めます。
するとそれに呼応するかのように、少しずつではありますが、一般のお客様が増えていったのです。

 

そんな中、あるご年配の女性二人組が嬉しそうに笑いながらご来店してくださいました。

 

「向こうの方まで大きな声が聞こえてきたで」
「子どもに誘われたから買わなあかんわ」

 

家族へのお土産にするからといって、50円の串カツをなんと10本まとめて購入してくださるとのこと。
これにはレジを担当していた子も驚きを隠しきれません。

結局、2時間の出店で約5000円を売り上げ、開店初日を無事終えることとなりました。
閉店後のふりかえりでは、商品の配置や値札の付け方、宣伝内容の改善についてのアイデアがいろいろ出てきました。
あわせて、電卓やレジの位置、買い物袋の配置場所といった動線に関しても、細かいところまで見直すことに。

 

「次は今日よりももっと売りたいね」

 

ゴールデンウィーク最終日に開店2日目を迎える探究堂の駄菓子屋。
はたして、今回の反省をいかして、売上を伸ばすことはできるでしょうか。

 

* * *

 

体験授業と保護者説明会にご参加ください!

 

「探究する学びってどんなものだろう?」
「子どもたちが学ぶ様子はどんな感じなの?」
「探究する学びを通じて、子どもたちにどんな力が育まれるんだろう?」

 

ブログの読者の中にはこのような感想を抱かれる人がいらっしゃるかもしれません。

 

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